【実録】2014年に自宅PCで掘った3,000円のKumaCoinが200万円になるまで——そして0.12BTCを送金詐欺で失った話

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【実録】2014年に自宅PCで掘った3,000円のKumaCoinが200万円になるまで——そして0.12BTCを送金詐欺で失った話

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私は本業で組み込み系のプログラマをしており、過去には仕事でマイナーな暗号資産であるいわゆる「草コイン」の開発案件を請け負ったこともあります。暗号資産との付き合いは2014年から始まり、10年以上になります。

当時の自宅PCで1か月かけてマイニングした約3,000円分のコインは、ビットコインへ姿を変え、現在では200万円を超える資産になりました。

ただ、そこに至るまでの道のりは決してスマートな成功談ではありません。6年間も古いPCの中に放置して存在を忘れていた時期があり、さらには2020年8月にYouTubeの送金詐欺に引っかかって、保有していた0.25 BTCのうち約半分の0.12 BTCを失っています。

この記事では、2014年当時の実際のウォレット画面とともに、私が経験したマイニングの記録と送金詐欺の顛末、そしてこれから暗号資産を始める方に伝えておきたい教訓をお話しします。

1. 2014年9月、GTX 750を3枚挿した自宅PCで「KumaCoin」を1か月掘ってみた

私が暗号資産に初めて触れたのは2014年の夏でした。当時はビットコインの価格がまだ数万円台で、日本発のモナコインに続いて、クマのキャラクターをモチーフにした「KumaCoin」などの国産コインがネットの一部で盛り上がっていた時期です。

プログラマとしての好奇心から、「自分のPCで暗号資産をマイニングするとはどういう仕組みなのか」を試してみたくなり、自宅のPCにNVIDIAのグラフィックボード「GeForce GTX 750」を3枚挿してマイニング環境を組みました。

以下は、2014年9月10日19時44分に撮影した、当時の私のKumaCoinウォレットの実際のスクリーンショットです。セキュリティ保護のため、当時のアドレスとVPSのIPアドレス部分のみ黒塗りしています。

2014年9月10日のKumaCoinウォレット実際の採掘画面
2014年9月10日当時のKumaCoinウォレット画面

画面左側の「残高: 27103.777282 KUMA」が当時掘りためていた枚数で、右側のツルハシのアイコンにある「未熟: 1383.00 KUMA」がマイニングで掘り当てたばかりの報酬を示しています。自宅のPC08というマシンやVPSを総動員して、1か月ほど昼夜を問わず掘り続けました。

1か月間グラフィックボードを回し続けて掘れたKumaCoinは、当時の日本円に換算するとわずか3,000円分程度でした。「電気代や手間を考えると、個人でのマイニングはもう割に合わないな」。そう納得した私は、掘ったKumaCoinを約0.25 BTCのビットコインに交換しました。

当時は0.25 BTCといっても数千円〜1万円程度の価値しかありません。ウォレットに入ったままいつしか熱が冷め、そのPC自体も買い替えとともに押し入れの奥へと眠ることになりました。

コインコ
コインコ

2014年当時は3,000円分の草コインで0.25 BTCも手に入ったんだね!少額すぎて存在を忘れていたことが、結果的に6年間の長期保有につながったんだ。

2. 2020年、友人との会話をきっかけに古いPCから「0.25 BTC」を発掘

それから約6年間、私は自分がビットコインを持っていたことすらほとんど忘れて過ごしていました。

転機は2020年です。新しく知り合った友人との会話の中で、ふと「そういえばビットコインって知ってる?」と訊かれました。

その一言で記憶が蘇りました。「確か2014年にKumaCoinを掘って、0.25 BTCに替えたまま古いPCに入っていたはずだ」。慌てて使わなくなっていた当時のPCを引っ張り出し、起動してウォレットを確認したところ、0.25 BTCが手つかずのまま残っていたのです。

2014年当時は数千円分だった0.25 BTCが、2020年の夏時点では約15万円相当にまで膨らんでいました。6年間ただ忘れて放置していただけのお金が、50倍近くになっていたのです。私は驚き、同時にすっかり気が大きくなってしまいました。

3. 2020年8月、YouTubeの「イーロン・マスク偽動画」で半分の0.12 BTCを失う

古いPCから0.25 BTCを発掘して間もない、2020年8月のことです。私の暗号資産歴の中で最大の汚点となる出来事が起きます。

ある日YouTubeを見ていると、テスラCEOのイーロン・マスク氏が登場するライブ配信風の動画がおすすめに表示されました。画面の案内には、「暗号資産の普及キャンペーンとして、指定のアドレスにビットコインを送金してくれたら、その2倍の数量を即座に送り返す」と書かれていました。

今から振り返れば、典型的な「倍返し詐欺」です。ただ、当時の2020年といえば、SNS上で著名な実業家による「現金バラマキ企画」が実際に大流行しており、暗号資産の世界でもプロモーション目的の無料配布が頻繁に行われていた時期でした。

「海外の大富豪なら、広告費代わりに本当に倍返しキャンペーンをやっているのかもしれない」

掘り出し物の0.25 BTCを手にして浮かれていた私は、万が一の用心を兼ねて「まずは半分だけ試してみよう」と考え、手持ちの0.25 BTCのうち約半分の0.12 BTCを指定されたアドレスへ送金してしまいました。

当然ながら、1サトシたりとも返ってはきませんでした。しばらく待っても着金しない画面を見つめながら、ようやく自分がYouTubeのフェイク動画に騙されたことに気づきました。

現役のエンジニアとして仕組みを知っていたはずの人間が、こんな初歩的な罠であっさりと0.12 BTCをドブに捨てたのです。銀行振込であれば組み戻しや口座凍結の手続きが取れる可能性もありますが、ブロックチェーン上の送金は一度承認されたら最後、世界の誰にも取り消せません。

コインコ
コインコ

暗号資産の送金には「キャンセル」や「組み戻し」が存在しないよ!「先に送金すれば2倍にして返す」という話は、どんな有名人の動画でも100%詐欺だから絶対に送っちゃダメ!

4. 残ったビットコインは現在200万円超に——辛抱強さが教えてくれたこと

0.12 BTCを失ったショックは大きかったものの、保有枚数を元に戻しておきたいと考え、詐欺に気づいた当日の2020年8月5日にコインチェックへ15万円を入金して0.12121 BTCを買い直しました。

そして、この痛い失敗から「自分の手で余計な送金や売買をするのはやめよう。残った約0.13 BTCは、また忘れたつもりで徹底的に放置しよう」と決めました。

それからさらに年月が経ち、ビットコインの価格は大きく上昇しました。手元に残ったビットコインだけでも、現在の評価額は200万円を超えています。

もし2020年8月にあの偽動画へ0.12 BTCを送っていなければ、今ごろは400万円近くになっていた計算です。悔やんでも悔やみきれませんが、この「半分を詐欺で失い、半分を辛抱強く持ち続けて200万円超になった」という両極端な経験こそが、私がこのサイト『KoinToku』を運営している理由です。

5. 10年以上の経験と痛恨の失敗から伝えたい3つの教訓

私が2014年からのマイニングと2020年の詐欺被害を通じて痛感した教訓は、次の3つです。

実体験から伝えたい3つの鉄則

  1. 「先に暗号資産を送らせる話」は例外なく100%詐欺と知る
  2. 初心者は無理に外部送金せず、金融庁登録の国内取引所で安全に管理する
  3. 少額でも「忘れられる金額」で長く持ち続けるのが一番強い

教訓1:「先に暗号資産を送らせる話」は例外なく100%詐欺

著名人の動画であれ、SNSのキャンペーンであれ、「こちらから先に暗号資産を送金すれば増えて返ってくる」という話は例外なくすべて詐欺です。現在はディープフェイク技術やAI音声合成がさらに巧妙になり、本物そっくりの動画広告がSNSやYouTubeに溢れています。典型的な詐欺の手口と見分け方は、【騙されない】初心者が安心してビットコイン投資を始めるための完全ガイドでも詳しくまとめています。

教訓2:初心者は無理に外部送金せず、金融庁登録の国内取引所で管理する

暗号資産で資産を失う原因の大半は、価格の下落ではなく「怪しい送金先への送付」「無登録業者への入金」「ウォレットの秘密鍵紛失」といった自己管理上のミスや詐欺です。

これから始める方は、最初から個人ウォレットや外部送金に手を出す必要はありません。金融庁に登録された国内の暗号資産交換業者で口座を作り、そこで買って保有するだけで十分安全に運用できます。

教訓3:少額でも「忘れられる金額」で長く持ち続けるのが一番強い

2014年に3,000円分だった私のコインが200万円を超えた最大の理由は、トレードの腕前ではなく「存在を忘れるほど少額の余剰資金で、何年も放置し続けた辛抱強さ」だけです。

これからビットコインを始める方も、生活費を削って大金を投じる必要はありません。数千円〜1万円程度の「忘れても生活に困らない金額」でビットコインの自動積立を設定するか、スプレッドの安い「取引所」で少額ずつ買い、あとは相場を見ずに数年単位で寝かせておくのが、精神的にも結果的にも最も堅実な方法です。